久々の宅配ボックス魔改造のお時間です✌
現状の運用でも特に不満が無かったので、このままズルズルと行くもんだと思っていました。
≪宅配ボックス魔改造 記事一覧≫
①考察編
②P-BOX 組立徹底解説編
③宅配ボックスを設置する
④屋根を設置!
⑤宅配ボックスレビュー
⑥信号機ガチャを設置!?
⑦プログラミング始めてみた
👉⑧荷物検知・照明@準備編
⑨荷物検知・照明@プログラミング編
⑩荷物検知・照明@実装編
久々なので現状の宅配BOXの運用を軽く説明しておきます。詳しく知りたい方は是非、上記リンクから過去記事を見てみて下さいね!
現状の運用方法
宅配BOXの上に上段・下段用の信号機、切り替え用のスイッチを作製しました。
宅配に来た配達員さんにスイッチを押してもらい、信号機の色を変えてもらいます。
家の中(リビング前の廊下)に設置してある信号機も連動しているので、荷物の到着が容易に分かります。
そして、宅配ボックスの操作案内には、
1分後にオートロックという、嘘つき運用をしておりました。
プログラミングの勉強をして、本当にオートロックがかかる仕組みを構築する予定でした。
現状の運用の課題
約2年噓つき運用をし、配達員さんによるマイナス面が見えてきました。
・操作方法に戸惑う
・信号機・操作方法説明に気付かない
・気付いても荷物だけ入れて終わり
・オートロックがかかるまで待つ配達員さん
操作方法に戸惑ってしまう方も多いです。
信号機って何???
スイッチ???
は?
って感じでしたね。
恐らく、宅配ボックス上部の信号機・スイッチに全く気付いていないとこうなりますね。
最近Amazonの宅配は、玄関前に置き配が基本なので、セキュリティーに対する意識が低いのかもしれませんが、
荷物だけ入れて帰る配達員さんが非常に多くなりました。
当然、荷物は入っているのに信号機は緑のままです💦
あとは、さっきの逆でロックがかかるまで安心できない配達員さん。
しっかり1分待っても、扉が開いてしまいます。
腑に落ちない顔で帰っていかれたり、インターホンで対面配達に切り替える配達員さんもいました。
今後の方向性
当初からの計画であった、オートロック機構の実装はやめます。
まいたけ家の宅配ボックスは玄関門扉の内側にあり、通行人が気軽に入ってこれる場所ではないし、防犯カメラ2台体制で24時間録画されています。
治安も悪い地域ではない為、ここ数年不審者も映っていません。
現状ロックのかからない運用でも、全く不安等は無かった為、オートロックの必要性を感じないのです。
むしろ、自作のオートロック機構が誤作動した場合の方が怖いです😱
BOX内にモーターやロック機構を設けるので、最悪の場合は宅配ボックスを破壊しないと出せなくなる恐れがあるので・・・。
と言うわけで、現状の不満点を潰していく事とします。
内容的には、
・スイッチの廃止
・荷物が入ったら自動で信号機が変わる
・夜間のBOX内を明るく
・夜間のBOX上部を明るく
といった感じで完成させていきたいと思います。
センサーで荷物検知
スイッチを廃止し、荷物の有無で信号機の色を変えるには、何らかのセンサーが必要になります。
初めは光電センサーを使用して検知する方法を検討していました。
(画像はKEYENCEのホームページより)
荷物が赤外線を遮光する事により、荷物の有無を検知する事が可能です。
ただこの光電センサー、動作電圧は12V・24Vがほとんどです。
Arduinoで動かすには、3.3Vか5Vでないといけません。
Arduinoで動かせる、荷物を検知できそうなセンサーを探した結果、超音波距離センサーを発見しました👀
モノを検知するセンサーではなく、距離を検知するセンサーです。
工業高校のロボットコンテストとかで、よく使われる障害物を避けながら動くロボットによく使われてます。
超音波を発して、対象物に当たって帰ってくる時間を計測。
その時間で対象物までの距離を測るセンサーです。
測れる距離は2cm~5m。宅配ボックスの内寸は59.5cmなので実用可能レベルですね👍
問題は、宅配ボックスに入れられた荷物を漏れなく検知できるか?
超音波センサーの検知角度は15度。
宅配ボックスの奥行きは40cm。
ボックス内をセンサー1つで隈なく探知するのは不可能。
じゃあセンサー2つで!
と言うわけで、一式購入しました。
超音波センサーは今後、いろいろと使えるんじゃないかと思い10個セットを購入しました。
3Dプリンターで超音波センサーのケースを作る
超音波センサーを宅配ボックスの中に設置する訳ですが、基板むき出しだとマズい。
荷物が当たって破損したり、金属製の宅配ボックスなのでショートする可能性もありますね。
何かしら保護するものが必要ですが、なかなかそんな都合のいいものは無いです😅
と言うわけで…
何年も前から欲しいと思っていた3Dプリンター、これを機に購入しました!
ELEGOOのFDM方式の3Dプリンター”Neptune 4”
これでDIYの幅が大きく広がります🤣
欲しいと思ったモノを、3DCADで作製して印刷すれば、自分の思い通りのモノが作れます!
この時点では3DCADでの作図知識も無かったので、3Dデータのダウンロードサイト Thingverceで探しました。
いろいろな作品があるので、自分好みのを選びます。
超音波センサーを嵌め込み!
宅配ボックス内の超音波センサーは、上段2個+下段2個の合計4つ必要なので、あと3個をまとめて印刷!
超音波センサーを嵌め込んで、3mm×8mmの皿ビスで蓋を固定すれば完成!
宅配ボックスの壁面に貼り付くように、フタにマグネットテープを貼り付けておきました。
接続ケーブルの作製
超音波センサーには4本の端子があり、
・Vcc 電源⊕
・Trig 超音波発信
・Echo 超音波受信
・Gnd 電源⊖
を接続する必要があります。
ケーブルは、VCTF 4心X0.3SQを使用し、コネクタで簡単に着脱できるように圧着ペンチとQIコネクタのセットを購入し作製しました。
これで簡単に着脱可能です👍
一つ注意なのは、コネクタを反対向きに付ける事が出来てしまい、反対に挿すと超音波センサーが壊れる可能性があるので注意してください✋
4セット同じものを作製して準備完了です(コードの長さはそれぞれの場所に合わせて変えています)
(配線図やプログラムについては次の記事で)
庫内照明
さて、Arduinoで超音波センサーを4個使い、荷物の検知をするのは以上の通り。
Arduinoの入出力端子はまだ空きがあるので、無駄なく使いたい・・・。
と言うわけで、夜間はボックス内が暗くて見にくいのでLEDを使って庫内照明を作ることとしました。
ただ、細かく紹介してもあまり需要なんて無いと思うので、サラッと書きますね💦
照明に使うLEDは3チップFluXLEDの電球色。
Arduinoの給電では電流的に無理なので、リレーモジュールを使って制御します。
Arduino本体は9VのACアダプタを使うので、その電源を分岐してLEDを光らせる事にしました。
・電源電圧:9V
・LED電圧:3.1V
・LED定格電流:60mA
(今回は耐久性を重視し約30mAで駆動させます)
・LEDは2直列で駆動させるので、
9V-3.1V-3.1V=2.8V
2.8V÷0.03A=93.3Ω
と言うわけで、100Ωの抵抗を使いました。
このLEDを宅配ボックスに取り付けるためのケースを3DCADで作製しました。
(今後データをダウンロードできるようにする予定です。現状ではSTLデータがアップロードできないので💧)
これを3Dプリンターで印刷して、
サポート材を取り除いて、
ユニバーサル基板に抵抗や電源線をはんだ付けして、
隙間に納めて完成!(このあとホットボンドでLEDを固定してます)
宅配ボックス上部照明
初めは庫内照明だけの予定でしたが、宅配時の防犯カメラ映像を見ると、
配達員さんが印鑑を押したり、送り状?の紙を剥がしたりと、軽い作業があります。
夜間は暗いので宅配ボックス上部に照明があると便利かな?
照明が点くタイミングは、庫内照明と同じで良いので簡単です。
ただ、庫内照明と違って、荒天時は水しぶきがかかる可能性があるので、軽い防水性も必要です。
これも3DCADと3Dプリンターで作製しました。
庫内照明のLEDは最終的にホットボンドでLEDを固定しましたが、これはフタの突起でケース側に押さえるので、接着剤は不要。
フタが付くことにより、防水性も持たせることができました。
LEDの発光面側は、透明のフィラメントを使用して印刷しました!
設計段階で、ネジ止め用の2mmの穴を空けておいたので、2mmの小ねじで裏蓋も表の透明カバーも固定できます。
照明を点灯させるためのセンサー
照明を点灯させる条件は、
・ある程度暗くなったら
・宅配ボックスに人が近付いたら
この2つの条件が重なった時に点灯させたい。
明るさ検知はフォトレジスタを使用し、人の検知は庫内検知と同じ超音波センサーを使用します。
場所は信号機の隣、今まで信号機の色を変えるスイッチのあった所に設置したいと思います。
そのスイッチの部分に両方ともきれいに納まるように設計。
これで部材の準備は完了です。
次の記事で、Arduino周りの配線や、コード(プログラム)を紹介します。
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③宅配ボックスを設置する
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